紅茶の零しどころ

オタクが気まぐれで書いてる

アイカツ!武道館を終えて感じたこと

こんにちは。

このエントリーを書いている今現在、「アイカツ!ミュージックフェスタ in アイカツ武道館」が終わってから一週間が経ちました。皆さんいかがお過ごしでしょうか。

アイカツ!の最後のライブを終えて自分も色々と考えさせられるものがあったので今回はそれについて少し。

と言っても本エントリーはライブの内容そのものを振りかえる感想ではありません。その辺は今更自分が語るまでもないと思いますので。

自分が今回書きたいと思ったのは、あの卒業公演を受けて一オタクとして何を感じたのかという話です。

 

STAR☆ANIS、AIKATSU☆STARS! のラストライブとしてのあの公演、二日目終演後には「ああ、終わってしまったんだなぁ」と大きな虚脱感に襲われ、武道館を出た後は打ち上げの席に着くまで言葉を発するのが億劫になるレベルで虚無になっていました。

その虚脱感は終わってしまったことへの寂しさと同時に、本当に良いラストライブを体験したことへの達成感や満足感というか、一つのコンテンツが華々しい形で終わりを迎える瞬間に立ち会えたことへのカタルシスから来るものでもありました。

アイカツ武道館はそれ程にエモーショナルな、ラストライブに相応しいような素晴らしい公演だったのですが、この公演の経験を経て感じたことは「良い(望ましい)かたちで終わりを迎えられるということは物事にとって非常に重要かつ有り難いことである」ということです。

世の中にはちゃんとしたお別れが出来なかったり、これとした区切りが与えられないままに突如として終わりを迎える事も多いものです。途中までは抜群に面白かったけれど突如打ち切りとなり納得の行かない終わり方をし、その後そのことしか話題にされなくなってしまった漫画とか、メンバーがトラブって何のフォローもなく空中分解したアイドルとか、バンドとか、珍しくもないことかと思います。だからこそ、明瞭なエンドマークがあるというのはそれだけでとても価値のあることなのです。

万物に終わりがある以上、ファンにとって納得の出来る終わりを迎えることはあらゆるコンテンツにとっての使命であり宿命であると考えているのですが、STAR☆ANISならびにAIKATSU☆STARS! 、及び今日までのアイカツ!はそれをあの武道館で私たちに見事に見せてくれたのではないかな……そんな風に思います。

武道館という意味のある場所に、たくさんの大切な意味を含んだセットリスト、演者の渾身のパフォーマンス。ラストライブに銘打つに相応しい公演だったと心から感じています。

古来、「終わり良ければ総て良し」や「有終の美」という言葉もありまして、円満に完結するというのは結構マジで重要なことです。

アイカツ!シリーズが次の世代へと移行するに伴いSTAR☆ANISとAIKATSU☆STARS! が解散してしまうこと自体への賛否についてはここでは取り上げませんが、アイカツ武道館は二つのアイドルグループの、そして現在までのアイカツ!の総括になるライブとしての役割を十二分に果たし、有終の美を飾ってくれました。

この記憶と体験こそが、「アイカツ!は私にとってかけがえのないコンテンツだった」という思い出をより確かなものとして心に根付かさせてくれるのです。

 

「もしもラストライブと銘打った公演が特筆するような内容でもなくしょぼくれた寂しいものだったら?」

「もしもラストライブすら行われずに解散していたら?」

っていう「もしも」の話はあんまり考えたくはないですが、もしもそうだったとしていたなら、私は心のどこかに悔いを残したまま今後を生きていたかもしれません。

「お別れ」の大切さは、アメリカへ渡るいちごを見送るあおい・蘭やスターライト学園のみんな、美月とくるみ、ゆめと小春ちゃんなど、アイカツ!シリーズを見てきた人たちこそ痛いほどに分かっていることと思います。

だからこそ、私ははっきりとした形でお別れをすることが出来たアイカツ!にとても感謝していますし、今私が好きな他のコンテンツや今後好きになるかもしれないコンテンツにも、いつか来る最期の日にはこんな形でちゃんとお別れ出来たら良いなぁと感じた次第です。

 

ここまで踏まえた上でもう一つ。

当の武道館公演のMCで私が一番心打たれた言葉が二日目のわかさんのMCにあったんですが、それが「アイカツの歌を聴けば、いつでも私たちに会える。」って言葉だったんですよ。

凄くベタなんですけど本当にこれが真理なんですよね。

STAR☆ANISとAIKATSU☆STARS! の活動は終わり、これまでのアイカツ!が終わっても、アイカツ!の歌を聴けば各々が胸に抱えた思い出と一緒にいつでもまたアイカツ!に会える。

どんな物事にも永遠はない、だからこそその別れは特別大切にしたい、という話のその先にあるのが、私たち一人一人の胸に残るこの無形の永遠だと思うんですよ。

あの日の思い出が自分とひとつになって生き続ける。本当にもうベッタベタなんだけどあの場で一番深く心突き動かされました。素直に素敵。

 

アイカツ!には終わりゆくコンテンツのその散り際の美学、そして終わった後に何を残せるかという命題の一つのアンサーを見せてもらった気がします。

 

いつかまたアイカツ!に再会できることを祈りながら、今後またこんな幸福な気持ちになれるコンテンツに出会えるといいなぁと願っています。

それでは、「マタアシタ」。